監視カメラシステムにおけるAI機能の活用について

QNAPのQVR ProにおけるAI機能の活用

監視カメラシステムというと一般の方にはなかなかなじみがないものかもしれません。しかしながら、今日では学校であったり、スーパーであったり、駅、ビル、公園、工場、農場、河川などどこかしこにも監視カメラが設置されています。

一口に監視カメラといっても、それぞれ微妙に目的が違っていたりします。たとえば、

・駅に設置しているカメラは防犯目的はもちろんのことだけど、通行量のカウントも行っている

・スーパーでは、お客様の万引きなどの防止はもちろんだけど、レジ操作で不正がないか?なども見ている

・農場では、野菜泥棒の防止はもちろんだけど、野生の獣がいたずらをしていないか?などもみている

・河川のカメラでは、不審人物を見張るとともに、大雨の時などには水位をみて洪水にならないかを監視している

などなど。

QNAPのQVR Proでは、ただ映像を録画しておくだけではなく、目的に合わせて、AI機能を使ってイベントを検出することができます。AIを使うことで、より目的に沿ったイベントのみをピックアップして確認することができるようになりますので、今回ご紹介したいと思います。

何をトリガーにイベントを残すか?

割と古くからあるトリガー方法というのは、いわゆる"モーショントリガー"で、"画像の中で動きがあったらイベントとして記録する。"といったものになります。この方法では、例えば"普段人がいないところに人がいたらイベントとして残したい"といった場合であっても、照明のon/offが"動き"としてとらえられてイベントとして記録されてしまったり、"風による木々の揺れ"がイベントとして記録されてしまったりして、実際に"人がいた"場合のイベントが埋もれてしまう場合が有ります。

こういった目的がある場合に、ピンポイントでイベントとして残したい場合に、AIによるイベント検知が役に立ちます。

例えばモーション検出でイベントトリガーした場合、こちらのように、電気のon/offも検知されてしまいます。

これでは、本当は人が通ったときだけを確認したいのに、電気のon/offもイベントに残ってしまい、後追いで確認するときに確認する手間がかかってしまいます。

AIを使って人物の検出を行った場合がこちらになります。

照明のon/offはイベントとしてみなされず、人が通った時のみイベントとして記録することができています。

こんな形で記録できていれば、後から監視カメラの映像を見直すときも、簡単に見直すことができますよね。

AIを使った検出機能の設定

QVR ProおよびQVPシリーズでは、設定画面の"イベントルール"で設定ができます。

イベントを追加するときのタイプとして、“人物検出”

車両検出


等を選択することで、AIを使った精度の高い検出を行うことができます。

※AIを使った検出には、カメラ側がその機能に対応している必要があります。

まとめ

今回は、QVR Pro/QVPシリーズを使って監視カメラシステム際のイベント検出についてご紹介させていただきました。

モーション検知だけでは “画面内に変化があった場合に、すべてイベントとして記録されてしまう” のに対して、人物検知機能を使うことで、 “人が通りかかったときのみ記録するなど、本来見たいもの、残したいものにフォーカスしてイベントとして残すことができます”

監視カメラシステムを構築する場合は、ぜひこういったAIを使った検知が必要かどうか?可能かどうか?といった点もあわせて、ご検討いただくとよいかと思います。

デモのご案内

ここでご紹介させていただいているQVR Proや、QVPにおけるAIを使ったイベント検出・記録のデモは、2025年3月に開催されるSecurity Show 2025 @ TokyoのQNAPブースにてご確認いただけます。

当日はQNAPのスタッフもブースにいますので、ご質問、ご相談など承れます。

ぜひぜひご来場ください。

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