バックアップは設定後、定期的に想定通りバックアップされているか?の確認も重要
大切なデータが万が一にも消失してしまわないように、バックアップを取るという行為はかなり浸透してきているかと思います。
でも、バックアップをしているからといってそれで安心してしまうのはまずいです。例えば、「ネットワーク構成が変わってしまっていつの間にかバックアップエラーが発生していた」とか、「バックアップ先の容量がいっぱいになってバックアップ失敗していた」とか、「バックアップは行っていたが、いざリカバリしようとしたらリカバリできなかった」といった話を最近耳にします。
一度設定した後、定期的に度々確認することが必要があるのですが、複数NASを所有している場合、いちいち一台一台NASの設定画面に入って確認するのは大変です。
というわけで
QNAPは新しくHBC(Hybrid Backup Center)というサービスをローンチいたしました。HBCでは、下記のようなことが可能になります。
【一元管理】
複数のNASのバックアップジョブを一覧で表示し、それぞれのバックアップジョブの実行状況を確認することができます。こんな感じです。
成功しているジョブ、エラーが発生しているジョブ、警告が出ているジョブなど一覧で確認することができます。
【リアルタイムモニタリングとトポロジマップ】
トポロジマップ上では、バックアップジョブについて、バックアップ元とバックアップ先という形で表示され、ジョブの実行状況もリアルタイムで表示されます。
下記はバックアップジョブが動作していないときの状態ですが、
バックアップジョブが実行されている状態だと、下記のように矢印が動くことで、簡単にわかります。
これにより、ジョブ一覧とトポロジを組み合わせて確認することで、管理しているNASのバックアップが正しく行えているかどうか?を1台1台のNASの設定画面に入ることなく確認することが可能になります。
ジョブアクティビティからはバックアップジョブの実行履歴を確認することができます。
エラーがあれば、クリックし、ジョブの詳細情報を確認し、
履歴とログからバックアップがなぜ失敗したか?を確認することができます。
今回の場合は、"source folderがロックされていた"とのことなので、"NAS"メニューからNASにリモートアクセスしてエラー原因を確認してみます。
HBS3でジョブの詳細を確認すると、
バックアップ元のフォルダに対して、暗号化設定をしているのですが、再起動後暗号化を解除し忘れていたことに気付きました。
暗号化を解除してあげることで、再び正常にバックアップされるようになるはずです。
HBC上で再びバックアップを走らせてみます。
バックアップが実行され、
正常にバックアップを取得することができるようになりました。
最後に、警告が1個残っていますが、ジョブの詳細を確認すると、RDX(USB-Disk)へのバックアップであり、
Attributesのコピーができていないということなので、おそらくファイルシステムの差異(Ext4とNTFSなど)で、ファイルの属性がコピーできていないんだろうな。ということが推測できます。
実際に再度リモートアクセスして確認してみると、やはりNTFSでした。この警告は無視しても問題ありません。
せっかく警告の理由が分かったので、ジョブの説明欄に警告が出ても問題ない旨を記録しておきました。
こんな感じで、怪しいところを確認しつつ、全体的にバックアップができているかどうか?を確認し、気になったところをちょちょいっと修正できるので、非常に便利にお使いいただけます。
これで、バックアップの抜け、漏れ把握がはかどります!
まとめ
今回はQNAPがリリースした新しいサービス、HBC (Hybrid Backup Center)についてご紹介しました。
バックアップ、大事なんですが、ちゃんと動作しているのかどうか?をNASに1台1台入って確認したりするのは大変です。こういった統合管理サービスを活用して、抜け漏れなくバックアップが実施され、万が一の場合でもリカバリが可能であることを常日頃から確認できるとよいかと思います。
皆様のデータ管理の手間が減り、精度を上げるためのお役に立てますと幸いです。