QTSで使用できるHDD/SSDの最低容量について

必要に迫られて確認してみましたが、他にも興味を持つ人がいるかと思い、こちらにてシェアさせていただきます。

内容は、表題の通りですが「QTSで使用できる最低容量のHDD/SSDは何GBか?」ということです。

私が調べた結論から言いますと、
・ストレージプールを使う場合は、144GB(できれば200GB以上)
・スタティックボリュームを使う場合は、特に下限はなさそうで、実質32GBくらい
という感じでした。

【互換性リストに載っている最低容量】
私の持っているTS-264について互換性リストを確認してみました。

ここでは、Apacerの32GBが最低容量である32GBの製品として記載されています。

これより、おそらく32GBのSSDは問題なく使用できると理解しました。

【ストレージプールの仕様からくる最低容量】
"QNAP 最低容量"などで検索すると、次のようなFAQを発見しました。

こちらには、
・ストレージプールは、最低144GB以上必要。推奨は200GB以上
の記載がありました。

これより、おそらく144GB以上のHDD/SSD出ないと、ストレージプールを構築して使用することはできないと理解しました。

【32GBと144GBの差分は?】
互換性リストには、32GBのSSDが掲載されているのに、144GBが最低でも必要なように見えました。
実際のところは、144GBというのは、ストレージプール構築時の最低容量ですので、スタティックで使用する場合は、それ以下でも使用できるようです。

【まとめ】
"computing"としてのリソースが欲しい場合、"ストレージは最低限あれば大丈夫"となりがちですが、今回その最低容量がわかりました。
冒頭にも記載しましたが、

・ストレージプールを使う場合は、144GB(できれば200GB以上)
・スタティックボリュームを使う場合は、特に下限はなさそうで、実質32GBくらい

といった感じのようです。

皆様のお役に立ちますと幸いです。

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@Harinezumi さん

最近のSDカードよりも小さなストレージでも動作するんですね!知りませんでした。
あとからRAIDボリュームを追加して容量を拡張したりできるので、ストレージプールがおすすめかと思います。

ただ、“computing”(でどう使えるんだろう・・・?)が必要なだけであれば、確かにストレージは最低容量でもよさそうですね。
MQTTのゲートウェイとして動かすとか、ベースのLinuxシステム上で簡単なスクリプトを動かすとかそういった場合ですかね?
あーでも確かに、FTPサーバーとして動かすことはできるし、クライアントからFTPでファイルを送り込んで、それをMQTTで送信するとかには便利なのかも?

勉強になりました!

すごく今更ですが、小容量のストレージの用途を考えてみました。
一番考えられる用途としては「ブート・システムストレージ」と「データストレージ」を分離したい場合ではないかと思います。
ドキュメントを確認しても、公式もブート・システムストレージとデータストレージの分離…というかブートストレージのSSD化を推奨しているように見受けられました。
ブート・システムストレージとしてのみの利用であれば、ストレージ容量は大して大きくなくても良いため、ストレージプールとして要求される144GB以上あれば概ね十分なのではと思います。

最近のQNAP NASでは大抵、3.5インチベイの他に「キャッシュ用の」M.2スロットが2つありますから、そこにM.2 SSDを2枚挿してRAID1で「ブート・システムストレージ」として利用し、3.5インチベイへ搭載したHDDは全領域を「データストレージ」として利用するのが良いのではないかと思います。

ここからは余談で「QuTS hero」でZFSファイルシステムを利用する場合の話になってしまいますが、ZFSの高速化機構である「L2ARC」「ZIL-SLOG」は、通常の運用では効果を発揮させるのが難しく、単純に「DRAMを大量に積んだ方が良い」となってしまいがちです。
また「L2ARC」や「ZIL-SLOG」を設定した状態では、万が一NAS本体に障害が発生した際、本体交換してストレージ全部挿し直しで復旧可能という、RAID構成情報をストレージ側に持つZFSの利点が無くなってしまうとのことでしたので、少なくとも「QuTS hero」では、キャッシュ用に用意されているM.2スロットはキャッシュ用として使うのではなく「ブート・システムストレージ」として利用し、もしキャッシュが必要であればDRAMの物量で攻めるしか無いのかなと考えています。
※本体交換で全部挿し直し復旧はZFSを利用するQuTS heroだけのものではなく、ext4を利用するQTSでも可能なようですが、QTS・QuTS heroいずれでも確実に復旧出来るとは限らないようではあります。
ですので「NASの他に」バックアップは必須です。
また、QTSの場合は「QTier」を有効化していると、QuTS hero同様に復旧が難しくなりそうですので、安全を取るなら安易にキャッシュ有効化はしない方が良いかもしれません。

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@bel さん
なるほど。Cドライブ、Dドライブ分離みたいな考え方ですね。

QNAPの製品ではストレージプールを複数作成いただいた場合、アプリケーションをどちらにインストールするか?など選択することができます。
アプリ自体をSSDにインストールしてしまえば、アプリの起動は素早くなりますので、お勧めです。

"SSDキャッシュ"という形で、"何らかのディスクに書き込まれていないデータがSSD上にのみ存在する"という状況が発生し得ると、故障した場合に復旧が難しくなりますので、注意が必要です。
(ハイパフォーマンスの書き込みが必要なようでしたら、HDD+SSD書き込みキャッシュよりも、基本的にはオールフラッシュ構成をお勧めさせていただいております。)

HDD挿し直しでそのまま引き継げるかどうか?はこちらから確認できます。

データだけであれば、基本的には引継ぎは可能となっています。
アプリの設定や、インストールされているアプリなどは、CPUアーキテクチャが異なる場合など、引き継ぐことができません。

ご参考になりますと幸いです。

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